シンガポール政府は21日、都市封鎖の強化と6月1日までの延長を発表した。発表時で新型コロナウイルス感染者数は9115人と東南アジア最多。外国人労働者の宿泊施設で、無症状者が大半だが感染が拡大し、今週は新規感染が1日1000人を超える日が続く。市中感染は減少したものの経路を追跡できない事例が残るため措置を強化した。

 外出も1世帯1人に制限。外食は禁止ずみで食事は持ち帰りか配達に限定されていたが、営業店舗数がさらに減る。当局は社会的距離確保に神経をとがらせ、ウェットマーケットなどに指導員を派遣して違反を指導、摘発。人気が消えた繁華街オーチャードロードでは夕刻、健康維持にいそしむランナーにも警官が目を光らせる厳戒ぶりだ。

 こうしたなか現地紙によると、本島北部で夜間に野生イノシシに餌付けしていた市民が逮捕された。外出制限と野生動物法の違反で、罰金5000Sドル(約38万円)以上か禁錮6カ月、あるいは両方が科される可能性があるという。厳しいとも感じるが、現状やむを得ないということか。(シンガポール支局)

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