新型コロナウイルスの感染拡大を受けテレワークを導入する企業が増えてきた。今後、各社で課題や成果が共有され経営にも生かすことが予想される。このようななか、P&Gジャパンは2008年から原則全社員を対象に在宅勤務制度を設けた。10年以上実施するなかで培った、在宅勤務で高い生産性を挙げるためのヒントの一部を紹介する。

 効果的な在宅勤務を実施するための確認・準備事項として「業務内容」「実施するツール方法」「心がけ」を挙げる。ITツールはさまざまなものが出回っているが、各社員が導入しているか、また導入ずみのツールを活用する知識・理解があるかを確認することが重要だという。家にこもりがちな在宅勤務だがらこそメリハリも重要。あらかじめ休憩時間を決めておくことや、自身の健康のために定期的な休憩、簡単なストレッチなどを組み込むと良い。

 オンライン会議・電話会議を効果的に進めていくコツとしては「内容の事前共有」「結論から話す」「話す速さはゆっくり」などを挙げる。会議参加者の理解を一致させるのに内容を定期的に要約することもポイント。

 在宅勤務とオフィス勤務で異なるのは「意識的な可視化」。上司は部下の進捗状況を把握しつつチームとして目標を達成すらための役割は大きい。具体的には1対1の会議、またはチーム会議の頻度を決めることも重要だという。短時間でも部下と話す時間を設け、必要なサポートがあるかなど定期的なコンタクトを心がけることも生産性アップにつながる。

〔リモートワーク時における上司のためのヒントの一例〕

・個々人の日々の業務内容に加えて、各チームメンバーとの役割・責任と互いの仕事の連携を確認
・個々人の責任範囲とチームが達成すべき目標に紐づけてチーム全体の理解を深める
・定期的なチームのコンタクト時間を設定しておき、コミュニケーションを図る
・在宅勤務時に起きやすい問題
  対面の会話が取りづらいため、推測で物事を考えるなどコミュニケーション不足が起きてないか
  チーム内で目標にぶれが生じてないか
  チームからの孤立感または排除感を感じるメンバーはいないか

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