【上海支局】中国石油(CNPC)が生産してきた使い捨て医療用マスクの生産数量が、累計1000万枚を突破した。国内の供給不足を補うために2月28日から規格合格品の出荷を続けてきた。現在は子会社4社が生産し、医療従事者向けの高機能タイプの生産も引き続き拡大していく考え。
 グループの大慶石化、蘭州石化、撫順石化、大慶油田の4社の工場敷地内に21の自動生産ラインを設け、うち20ラインが稼働している。内訳は撫順石化が6系列、蘭州石化が5系列、大慶油田が5系列、大慶石化が4系列。4月1日時点の日量生産数は60万枚を越え、累計で1045万枚に達した。
 4社は「医療器械登録証」や「医療器械生産許可証」を取得ずみであり、各社とも医療機関などで使用する高機能の「N95」規格の製品設備も1系列保有。撫順石化は4月中に、N95の生産設備をさらに1系列稼働させる予定だ。
 原料面においても、中国石油はポリプロピレン(PP)製メルトブロー不織布や、その原料を生産している。傘下の独山子石化や寧夏石化、大連石化、蘭州石化などの子会社にPP設備のフル操業を指示し、医療用原料の価格・供給量の安定確保に努めてきた。
 1~3月のPP繊維材料の生産量は累計16・4万トンと前年比59・2%増えた。販売数量も14・9万トンを記録。引き続き設備増強などに努めていく。

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