米国食品医薬品局(FDA)は、米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンを正式承認した。これまでは条件付きで使用が認められる緊急使用許可(EUA)に限定されていたが、通常の新規ワクチンと同様に薬事承認した。米国で正式承認されたコロナワクチンはファイザー製に続き2つ目。同国では米ノババックスが開発したコロナワクチンもようやくEUA申請にこぎ着けた。

 モデルナ製ワクチンは2020年12月に米国でEUAが出て接種が始まった。昨年8月に臨床試験の最終データなどが出揃い、約5カ月の審査期間を経て正式な薬事承認にいたった。18歳以上で接種2回の初回免疫が対象。3回目の追加接種は、引き続きEUAが適用される。

 米国ではノババックスも、18歳以上に対する初回免疫向けにコロナワクチンのEUAを申請した。製造体制の準備や品質保証、資材不足などが原因で開発が大幅に遅れていた。

 日本では武田薬品工業が昨年12月に承認申請している。欧州や世界保健機関(WHO)などに緊急承認され、新興国・途上国を中心に供給される見込み。ファイザーやモデルナ製などと異なる技術を使ったワクチンで、ウイルス抗原のたんぱく質を遺伝子組み換え技術で作って投与する。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

セミナーイベント情報はこちら

新型コロナウイルスの最新記事もっと見る