「ステイホーム」生活が1カ月を超えた。新型コロナウイルス感染拡大は生活にも大きな変化をもたらした。その一つが買い物であろう。個人的には自宅での食事の機会が増えたため、飲食店への支払いがめっきり減った▼三井住友カードなどがキャッシュレス決済のデータを利用して最近の消費動向を分析した。全体として生活必需品を扱うスーパーやホームセンターの決済件数・金額が大きく伸びたことに加えて、在宅時間の増加にともなってペット関連、通信サービスの伸びも目立った▼ECモール・通販では高年齢層(60~70代)の利用が拡大したことが分かった。20~30代より増加幅が大きく、外出自粛の影響といえるだろう。コロナ禍が契機となって、こうした“変化”は一過性ではなく“定着”していく可能性がある▼4月以降の決済金額の傾向をみると、20~40代で玩具・娯楽品(ゲーム機、ゲームのダウンロード購入などを含む)の伸びが1位となった。生活物資はもちろん必要だが、充実した余暇時間を過ごすのも大切と考えるのは当然といえる▼買い物だけでなく「飲み会」もオンラインでできる世の中になった。デジタル技術は生活の課題解決にも役立つようになったが、本屋で立ち読みしていて思わぬ一冊に出会うようなことを期待しにくいのは仕方ないことか。(20・5・15)

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