木材製品などの開発・販売を手掛ける丸紅木材(大阪市中央区、清水文孝社長)は、同社の天然檜精油配合製品が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認した。奈良県立医科大学の協力の下、ウイルス1に対して試験品9の割合でチューブの中で混合しウイルス感染価を測定した結果、10分後に98・8%のウイルス減少率がみられた。100%自然由来成分で組成された製品において、ウイルス不活化効果が得られる結果はめずらしいという。

 同社が独自技術により開発した「IKONIH エッセンシャルひのきミスト」(写真)は、不純物を取り除いた天然檜精油(エッセンシャルオイル)を使用。アルコールや次亜塩素酸などを使用していない。精油成分に含まれるさまざまな自然由来の成分が消臭・抗菌・抗ウイルスに高い効果を示す。100%天然由来、合成香料不使用のため檜の落ち着いた香りが自然になじむほか、合成香料製品のような残香性はなく車内などの狭い空間でもストレスなく使用できるという。

 檜の精油には元々、高い抗菌作用があるとされていたが、今回の試験結果から同製品を日常の多様なシーンで使用することで、表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられる。今回の試験はミスト内の液が同ウイルスに触れた場合の検証結果で、空間内でのコロナウイルス不活化試験に関しては検証していない。

 エッセンシャルひのきミストは200ミリリットル入りで価格2200円。ナチュラルランバー(https://shop・naturallumber・com/)サイトのほか、全国のIKONIH正規販売代理店WEBサイトにて販売している。

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