全日本トラック協会(全ト協)は、国土交通省自動車局安全政策課から新型コロナウイルス感染症対策下でのアルコール検知器の適正使用および感染予防について要請された。これを受け、使用者ごとにストローを交換することや検知器の除菌、誤検知防止などの取り組み徹底を傘下の事業者に対して周知する。

 道路運送法令・貨物自動車運送事業法令では、自動車運送事業にかかわる輸送の安全を確保するため、運転者の変化を見逃すことのないよう乗務前後の運転者への点呼、アルコール検知器の使用による酒気帯びの有無の確認などの実施が義務づけられている。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する状況下での全ト協に対する国交省の要請は、アルコール検知器協議会の知見を踏まえたもの。アルコール検知器を介しての感染に関しては、ストローを使用者ごとに取り替えるなどの対策を施すことにより使用者同士で直接的な接触がなくなり、新型コロナウイルスのみならず、ほかの感染症についても感染する可能性は極めて低い。

 このためアルコール検知器を除菌することや、車両に備えられている携帯型アルコール検知器を活用するなど複数の検知器を使用することで感染防止を徹底することができるという。除菌に際しては、機器によって適切な除菌方法が異なることから自社で使用する検知器のメーカーに問い合わせることを推奨している。

 手指や検知器をアルコールで除菌した直後にアルコール検知器を使用すると、揮発したアルコールにより誤検知する可能性がある。このため除菌後一定時間を置いてからアルコール検知器を使用することなどの措置を採ることが適当とした。

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