IHIは、新型コロナウイルス感染症対策向けに、簡易陰圧テント(写真)を開発、発売開始する。オゾン使用のHEPAフィルター付き空気清浄機による陰圧対応が可能な簡易陰圧テントで、室内に隔離エリアを容易に設置できることが特徴。病院、老健施設、学校から、電力・交通機関、スーパーマーケットなどに感染予防対策として展開していく。

 IHIとグループ会社のIHIアグリテック(IAT)が、オゾンと高性能HEPAフィルターによる空気清浄機「オゾンエアクリアeZ100」などを使い開発した。

 開発品は陰圧隔離テントの条件である、空気循環回数で毎時12回以上、差圧(陰圧度)で2・5パスカル以上を満たし、陰圧室のない病院で簡単に陰圧隔離環境が作れる。

 新製品に組み合わせる空気清浄機は、2003年から病院などで約1万5000台の販売実績を持つ。静電式HEPAフィルターを使い0・3マイクロメートルの物質で99・7%以上捕捉が可能だ。1台で飛沫感染対策、接触感染対策、隔離対策の3つの役割を果たせる。

 今後、同社ではオゾン関連製品の増産による体制を整え、新型コロナウイルス感染症の拡大抑制に向けた取り組みを強化していく考え。

 開発した簡易陰圧テントは幅2500ミリメートル、奥行1650ミリメートル、高さ1800ミリメートルで、重量が13キログラム。価格は20万円。また、オゾンエアクリアは39万5000円。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

新型コロナウイルスの最新記事もっと見る