JCRファーマは、英アストラゼネカ(AZ)から受託している新型コロナウイルスワクチン製造で2022年3月期に約147億円の売上高を計上する見通しだ。同社全体の売上高の約3割を占め、前期に続く大幅な増収増益を牽引する。AZ製ワクチンは今晩開催の厚生労働省の専門部会で承認判断予定だ。

 JCRはAZ製ワクチン約9000万回分の原液製造を受託し、神戸市の自社工場で国内向けに製造している。今年3月末から出荷を始めており、21年3月期決算では原液製造の売り上げとして約4億円を計上した。供給が本格化する今期は147億円と予想している。

 AZ製ワクチンはきょう20日夜に開催される厚労省の専門部会で承認可否が審議される。仮に承認見送りとなっても、JCRの売り上げ予想には影響しないという。AZから追加の製造委託を受けた場合の供給能力などについては非開示としている。

 JCRの21年3月期決算は、売上高が前期比21%増の301億円、純利益が同2・6倍の69億円と大幅な増収増益を達成。ワクチン製造や契約金収入の増加で今期も高成長し、売上高は490億円、純利益は133億円と予想している。

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