カネカは27日、新型コロナウイルスのオミクロン株とデルタ株を同時に識別可能なリアルタイムPCR検査キットを発売すると発表した。それぞれの特徴的な変異を検出し同時に特定する。オミクロン株が世界的に増加するなか、検査負担の軽減に貢献していく。

 1月7日に発売する。価格は検査100回分で税込み12万1000円。オミクロン株に特徴的なスパイクたんぱく質2カ所の変異「E484A」「N856K」と、デルタ株に特徴的な変異「L452R」を検出することで、オミクロン株、デルタ株を同時に識別する。カネカの遺伝子検査関連の技術を生かして開発した独自の試薬を用いている。

 これまでにも独自の検体前処理技術によって1時間以内の結果判定が可能な体外診断薬や、アルファ株やデルタ株など4種類の変異株を同時に検出できるPCR検査キットを上市している。医療施設や検査センターのほか、スポーツの世界大会などで使用され、多くの検体の短時間での検査に寄与している。

 カネカは新型コロナウイルスをはじめ感染症対策の研究開発を進める「インフェクション研究チーム」を立ち上げ、PCR検査キットや検査試薬のほか、DNAワクチン原薬・中間体の受託製造、抗体医薬品の開発、定温輸送パッケージによるワクチン輸送など新型コロナウイルス関連の課題解決に向け幅広く取り組んでいる。

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