ホンダとエーザイは12日、大分大学、臼杵市医師会とともに高齢ドライバーの認知機能や日常の体調変化と、運転能力の関係性を検証するための共同研究を始めると発表した。ウエアラブル端末で日々の体調データを集めるとともに、大分大と臼杵市医師会が実施した健康診断や認知機能テストの結果を活用。ホンダとエーザイが開発したツールで分析し、相関関係の解明につなげる。

 共同研究期間は今年9月1日から来年3月31日まで。65歳以上の臼杵市民100人を対象に行う。ホンダはドライバーの行動や状態をモニタリングする技術を活用した運転能力を計測するためのツールを、エーザイは脳の健康度を自己チェックできるツール「のうKNOW」をそれぞれ提供する。

 分析に用いる健康診断データなどは大分大と臼杵市医師会が収集する。ウエアラブル端末で得た睡眠時間といった日常データと、運転能力の計測結果とともに統合解析することで、どのような関係があるのかを明らかにしていく。

 高齢化によって、運転能力の低下を懸念する人が増えていることが今回の取り組みの背景にある。共同研究を通じ、4者は、日々の体調や運転行動などをモニタリングすることで、運転に必要な認知機能の低下を検知できるようにすることなどを目指す。また、体調変化などに合わせた安全運転や健康促進の助言などを行えるようにしていくことも視野に入れる。

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

セミナーイベント情報はこちら

HP独自・先行の最新記事もっと見る