きょう開幕するプロ野球の注目は何といってもビッグボスこと日本ハムの新庄剛志監督。現役時代の枠に収まらないプレーさながら、オープン戦で選手に監督を任せるなど早くも多くの話題を提供している。野球が持つ楽しみを引き出すのは天性の持ち味といえよう▼少子化は少年スポーツに少なからず影響を与えているようで、かつて圧倒的な人気を誇った野球も競技人口の減少に歯止めがかかっていない。間口を広げるには勝利至上主義を見直す必要があるとの指摘は多い▼そうした危機感の表れなのだろうか、全日本軟式野球連盟は学童(小学生)野球のルール改定を発表。ホームベースの幅を約5センチ広げ一般用と同じにした。試合は最長7回から6回に、制限時間は2時間半から1時間半に短縮した▼投手の負担軽減や選手の健康管理が目的だが、ストライクが取りやすくなれば四球を狙う待球戦法が通用しにくくなる。打って点を取る野球本来の楽しみを取り戻すきっかけになるか▼このほか盗塁の回数制限、パスボールによる進塁中止などが検討されているという。しかし、いくらルールを変えても大人が過度に管理すれば子供は楽しくなくなると、かつて子供だった大人は忘れてしまったのか。まず校庭や公園で自由にキャッチボールができる環境を整えるべきだと思うが。(22・3・25)

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

セミナーイベント情報はこちら

精留塔の最新記事もっと見る