今年の夏の記録的暑さは異常気象だったらしい。しかも6月下旬から続いた。偏西風の蛇行により高気圧が強まったことなどが要因という。毎年のように場所を変えては襲ってくる豪雨もあった。暦の上ではとっくに秋だが、8月が過ぎれば本当に夏の終わりを感じる▼行動制限はなかったものの、夏の催しは今年も相次ぎ自粛。感染対策を十分とり3年ぶりに再開されたものもある。そんななか昨年に続き、事前に開催場所や時間を知らせず5~10分間程度、さいたま市内の複数会場で無観客花火大会が催された。事前に情報が漏れていたようだが、見物できた人は幸運だ▼学校も早いところでは先週から2学期が始まり、子供たちも気持ちの切り替えに苦労しているようだ。テレワークが浸透したとはいえ、経済活動再開のため出社率も高まり、電車の乗客は確実に増えた。これに通学生らも加わり、さらに混雑の度合いが増してくると思うと少し憂鬱ではある▼大学もオンラインを活用しながら対面授業を再開している。ただ、コロナ禍で抑えられてきた学生生活を取り戻すべく、学生たちには焦る気持ちもあろう。残された時間のなかで、ぜひとも友人と思い出づくりに励んで欲しい。夏の甲子園で優勝した仙台育英高校の監督の言葉を借りれば「青春ってすごく密」なのだから。(22・8・31)

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