3連休にはとくに何の予定もない。賀状を辞退する葉書の宛名書きと、散髪くらいしかない。コロナウイルスの感染が再び拡大しているので外出は控えておこう。きっとそれが社会全体のためになるはずだ。そんなことを考えていた金曜の午後、接待を伴う飲食店の女性の経営者からLINEが届いた▼本当にもう第3次世界大戦ですよ。そう書いてある。来るアテのない客を待ち、閉店まで過ごすスタッフのメンタルをとても気にしている。それが何日も続けばどれほど辛いだろうか。呑気なサラリーマンの想像力の欠如を思い知った▼何でこんなことになってしまったのか。誰が悪いわけでもないのに、すぐ近くで戦争のような悲惨な事態が起こっていて、それを助けようもない。2020年をもって世界は本当に変わってしまったのだろうか。暗澹たる気持ちに襲われていると、再びLINEに着信があった。このままでは終わらないから。この戦禍を耐え、やり過ごさないといけないから。そう結んでいる。頼もしい▼ウィズコロナとかアフターコロナとか、よく分かりもせずに書いてきた。それが少し分かったような気がする。この状況に耐え、生き残っていくすべを考えること。新しい世の中に対応し、新しい価値を生み出すこと。誰もがそのことを必死に考えているのだ。(20・11・24)

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