小中学校の2学期が始まる時期、今年はコロナ感染再拡大に対応して夏休みの延長や分散登校、さらに登校した生徒と同じ授業をオンラインでも受けられるハイブリッド授業が導入されている。昨年と同様に行きたいところにも行けず、思いっきり遊ぶことも許されなかった夏休み。それぞれに思い出ができたならうれしいが▼夏になると子供らで賑わうプールも2年連続で営業中止するところが多かった。老朽化のため今年度いっぱいでの営業終了が決まっていた埼玉県上尾市にある県営さいたま水上公園のプールもその一つ。営業最終年度の今夏、何とか開園しようと万全の準備を進めたが、願いは叶わないまま50年の歴史に幕を下ろした▼同公園について後で調べてみると、「海なし県」埼玉に「大型レジャープールを」という構想が元だったらしい。埼玉県誕生100年を記念して県内初の水上公園として開業。7ヘクタールの敷地に7つの屋外プールを備え、ひと夏で80万人以上が訪れたこともある人気施設だったという▼ここでの最後の夏を満喫したいという願いは叶わなかった。けれども今夏は、同じ敷地内にある卓球場をもっぱら利用。メダルラッシュに沸いた日本選手に刺激され、子供と一緒にいい汗をかいた。オリンピックとコロナに振り回されたひと夏の思い出となれば。(21・9・2)続きは本紙で

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