多くの人が参加して同じ目的を達成するために仕事をする場合、組織というものが存在する。一人ではできないことを達成するためには組織が必要、ということだ。組織によって仕事を分業化することで効率が向上し、全体として仕事がはかどる▼組織にはさまざまな種類がある。現代の企業の場合、事業部制、カンパニー制、マトリクス組織などが採用されることが多い。それぞれの組織にはメリットとデメリットがあり、企業の事業構造などによって相性も異なる。事業環境の変化にともない最適な組織の形態も変化していく。したがって企業は時折、大幅な組織改正を実施する▼人事評価制度も時代とともに変化していく。これまで、年功型や職能資格制度などが一般的だった日本の企業の人事評価も、成果主義や目標管理制度など、成果を正しく評価して処遇することで、優秀な社員のモチベーションを高める効果がある▼一方で、人を評価するのは難しい。上司は自分の得意な分野での能力の優劣で人を評価しがちだ。また、交渉力が優れているとは限らないのに、TOEICの点数で英語での交渉力を評価してしまう、なども良く起こる。だから客観的に、と思うと、今度は皆に平均点を与えがちとなる。それでも組織と人事評価は、人が集まる限りなくならないだろう。(21・9・28)

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