近頃、世界で日本人の活躍が目立つ。ジュネーブ国際音楽コンクールのチェロ部門で上野通明さんが日本人初の1位となった。数日前にはショパン国際ピアノコンクールで日本人が51年ぶりとなる最高位の2位、さらに4位にも入り、ダブル入賞の快挙に沸いた▼忘れてならないのが米大リーグの大谷翔平選手。選手間投票でリーグ全体の年間最優秀選手とア・リーグ最優秀野手賞を同時受賞。有力視されている今季MVPに期待が高まる。投げては2ケタ勝利に届かなかったものの、シーズン後半のホームラン王争いは世界が注目した▼今年は東京五輪での日本選手の活躍は目覚ましく、金メダル数は米国、中国に続いて世界3位、メダル総数も過去最多となった。コロナ禍で開催自体が危ぶまれた大会だったものの、終わってみれば記憶に残るシーンばかりである▼秋の叙勲・褒章受章者が3日発令され、各分野の功労者や優れた業績を残した方々が選ばれた。日本人である以上、国から表彰されるような功績を残したいと誰しも思うことだろう。簡単ではないが、何事も諦めずに努力し続けた結果の賜だ▼コロナが落ち着きつつあるなかで、日本は世界の中で後れをとらずに回復軌道に乗せていけるかが問われている。最後まで油断せず、強い意思を持ち続ける姿勢を見習いたいものだ。(21・11・4)

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