いろいろなことが締まる年度最終日。だが、コロナとの戦いは未だ終わる気配はなく、あすで足掛け4つの年度にまたがることになる。この間、さまざまな弊害を生む一方で、テレワーク、オンライン授業など新たな生活様式を当たり前にさせた▼政府の会計年度に合わせて日本の学校は明治時代から4月入学が定着し、桜の季節での卒業式、入学式が風物詩となった。感染者数の減少が思うように進まないものの、今年の卒業式は父兄の参加について柔軟に対応した学校が多いようだ▼新たな生活様式が定着していくなか、文部科学省は新学期を前に全国の大学に対し、感染対策をした上で、できるだけ対面授業を行うよう通知した。オンライン授業の普及による学生の意識変化が大きな理由だ▼昨年の4月から12月末までの間に全国の大学を中退した学生のうち、コロナの影響と確認された例は前年度の約1・4倍だった。中退した最も多い理由は修学意欲の低下などという。オンライン授業が増え、人的交流ができないことが影響した可能性があるとみている▼さあ、明日から新年度。長く続くコロナの終息もそうだが、世界で起きている様々なことがいい方向に向かってほしい。年度替わりを一つの区切りと捉え、気持ちを新たに臨みたい。こういう節目は1年に何度あってもいい。(22・3・31)

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