プラスチック製レジ袋が有料となって3カ月。無償のレジ袋はとにかく重宝した。ごみ袋として活躍していた家庭も多かったに違いない。ごみ袋を用意する行為は面倒くさく感じるが避けては通れない。ごみゼロを実現するのは容易ではない▼事業所でもごみ袋は必須アイテム。これを環境貢献活動につなげようとしているのが廃棄物マネジメントなどを手がけるサティスファクトリー。輸出できなくなった廃プラスチックを回収し、再生材料比率99%のごみ袋として蘇らせる。新たなサーキュラーエコノミーの形だ▼使われているのはオフグレード品と呼ばれる樹脂ではない。物流会社などから出た廃プラを自社で用意したパッカー車で回収する。ごみ袋は排出した事業者に還元するだけでなく外部にも販売する▼このごみ袋を使えば二酸化炭素(CO2)の排出量の削減に貢献できる。容量45リットル袋1箱(500枚入り)分のCO2削減量は約45キログラム。企業にとってはカーボンオフセットの一助になる。回収目標を前倒しで達成し、9月には100社から130トンを回収。想定以上に反響があるようだ▼その名前は「FUROSHIKI」。使い捨てせずに繰り返して使う日本古来の風呂敷の良さと重ね合わせている。関東圏から始まったこの取り組みが全国に広がることを期待したい。(20・10・2)

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