少し気は早いが、次の夏季五輪は2024年のパリ。パリは初開催ではなく、1924年に44カ国から3000人以上の選手が参加したという。昨年の東京五輪は205の国・地域から過去最多となる1万1420人の選手が参加したが、100年前に3000人以上の選手が参加したとは驚きだ▼パリ五輪は気候変動に関するパリ協定に沿って開催される。CO2排出量を従来大会の半分に削減するべく、大会に使用する競技場の95%を既設や仮設の会場で賄い、準備のメールのやり取りから観客の交通手段に至るまで徹底するという。パリの名にかけてといったところか▼話は変わるが、ラグビーW杯や東京五輪に向け、19年からチケット不正転売禁止法が施行された。いわゆるダフ屋だけでなく、ネットでの個人による転売も取り締まりが強化された。楽しみにしていたコンサートやスポーツ観戦のチケットが公正に入手できるのは素晴らしい▼しかし、弊害もあるようだ。娘がコンサート会場の受付でアルバイトをした。本人確認できないと入場不可という。身分証を忘れたある学生は親に電話し、本人であることを証明しようとしたが認められなかった。大勢の来場のため例外を許すとキリがないのは理解できるが、融通を利かせる余地があってもいいのではないか。(22・5・18)

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