新聞は記事さえあれば出来上がるわけではない。記者が書いた原稿に赤字を入れ、見出しを付け、レイアウトする必要がある。これらを担う整理は、新聞制作の最も川下に位置する要だ。今回、弊社で発生したシステム障害によって整理業務を遂行できなくなり、新聞を発行できなくなるピンチに陥った▼ピンチを救っていただいたのが、日ごろお付き合いのある印刷会社だ。その印刷会社は印刷にとどまらず、さまざまな新聞の整理業務も請け負っている。突然の要請にもかかわらず、弊紙の整理業務を快く請け負っていただいている。おかげで何とか毎日発行でき、深く感謝申し上げたい▼弊社の整理マンたちも毎日、印刷会社に出向いている。慣れない環境、違うシステムに困惑ばかりだろうが、効率を上げるにはどうすればいいか、もっと改善できないかと、異なる環境に適応しようと努力している姿を見て心が熱くなった。川上に位置する記者も別のシステム使用を余儀なくされているが、いつもより早めに原稿を送る努力をしてくれている▼不確実性の時代だ。取り巻く環境は複雑になり、未来を予測することは困難だ。これからも予想だにしない荒波が待ち受けているだろう。しかし、臨機応変に対応する力をもっと磨き、ピンチをチャンスに変えられたら大きな武器になる。(22・6・13)

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

セミナーイベント情報はこちら

精留塔の最新記事もっと見る