3月18日は点字ブロックの日。1967年(昭和42年)、岡山県立岡山盲学校に近い交差点周辺に初めて設置されたことにちなんでいる。考案したのは地元の発明家であった故三宅清一氏。日本が発祥とは知らなかった▼点字ブロックの歴史は(一財)安全交通試験研究センターのホームページで詳しく紹介されている。現理事長の弟・三郎氏と二人三脚で試作を繰り返し、表面に突起物を配列したコンクリートブロックが原形となった▼駅のプラットホームに初めて採用されたのは1970年。普及には苦労したようだが、国が身体障害者福祉モデル都市事業を立ち上げたことなどを契機として導入機運が高まっていった▼その間、点字ブロックの形状は変化を続けてきたが、2001年にJIS化された。一つのブロックに4本の線が並んでいるのが進行方向を示す誘導ブロック。25個の点が並んでいるのが危険個所、誘導対象施設などの位置を示す警告ブロック。JISをベースとして2012年には国際規格となった▼朝の通勤に使う列車には定期的に白杖を持った男性が乗ってくる。彼の下車駅は筆者と同じで、エレベーターに乗って改札口を出ると、しばし歩いて乗り換え駅の改札口に入っていく。一連の行動にはほとんど迷いがみられない。点字ブロックの役割を再認識した。(22・3・18)

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