仕事の区切り、プレゼンでのスピーチなど、終われば緊張感から解き放たれる。一方、思うような結果が得られなかったら悔いを引きずる。新聞制作の仕事をしていても反省の繰り返しである。しかしながら毎日の作業、ある程度踏ん切りを付け気持ちを切り替える術も経験から身に付いた▼束縛を解かれて自由になる解放感は、徐々に制限が緩和されるコロナのそれとは異なる。一定の距離があればマスクは不要、外国人観光客の受け入れ再開など、コロナとの共生が本格化する。だが、2年以上続くこの生活が一朝一夕に以前のように戻るとは誰も想定しないだろう▼屋外でのマスク着用、あらゆる場所でのアルコール消毒、在宅勤務、取引先や社内のオンライン会議。コロナ禍で当たり前になったことは多い。先日訪れた焼き肉店では配膳ロボットが我が物顔に仕事をこなしていた。テレワークと同様に自動化、ロボット化は予想より急速に進んだ▼マスク着用では色々な弊害が指摘された。夏場はマスクの下が蒸れる、相手の表情が読みづらく子どもの脳の発達に影響がある、毎日長時間着用していると鼻が低くなる、など。でも、海外と違って真面目で清潔感溢れる日本人はマスクを手放さない。その国民性ゆえ、緊張の中での解放感は時間をかけて少しずつ増していくことだろう。(22・6・8)

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