福岡に出張した。GoToのおかげだろう。羽田空港は旅行客やビジネスマンでごった返し、飛行機も満席。しかし秋晴れで窓外の景色が素晴らしく、2時間のフライトはあっという間だ。とくに着陸前に見える志賀島やその先に広がる博多の市街は見事。アテンド頂いた広報の方々と早速、空港で豚骨ラーメンをすすり、北九州へ向かった。奇しくも119年前の今日は官営八幡製鉄所が操業を開始した日▼訪問した化学工場はコークス、肥料、染料の3製品が発祥だが、現在は機能化学品群を製造する拠点に大きく変貌を遂げている。汎用化学品を撤退してきたため、工場内は空き地が点在するが、企業誘致に取り組んでおり、産業用ロボット大手が技術センターを建設中など成果を上げている▼町はかつて炭鉱労働者で隆盛を誇っただけに、さぞかし廃れているのではないかと想像していたが杞憂だった。玄界灘を臨む老舗料亭は多くの客で賑わい、駅前の夜の繁華街は若者達や出張者であろうビジネスマンなどが行き交っている。まだまだ活気があると肌で感じた▼翌日のゴルフ場も朝から多くの人が集まっていた。玄界灘に面しながら海風を感じない、穏やかな絶好の天気に恵まれた。しかしスコアは残念な結果に。福岡の多くの魅力に呑み込まれたせいにしておこう。(20・11・18)

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