プライベートで使っているメールはGmailだ。どの端末からでもアクセスできる利便性と検索性を買ってのこと。先日その検索力のもたらした結果に唖然とした。アマゾンでいかに自分が買い物してきたか。そして購買実績に対してどれだけアマゾンが類似商品のリコメンドをしてきたか。その数たるや…。そんなの嘘と言われてしまいそうなほどの数だった▼リコメンドされて買ってしまったモノがかなりある。モノだけでなく、MP3や電子書籍もそうだ。ほら、それを買ったならこれだって欲しいでしょ、とそそのかされてどれだけお金を払ってきたか▼これとは逆に、類似品に対して、同じようなのをこのあいだ買ったよね、すぐに飽きて使わなくなるよ、という欲望を抑制するシステムもわが家にはある。購買欲を刺激するシステムに対して、これを“迎撃システム”と私は呼んでいる▼大量生産・大量消費をそのままにして、いくら環境にやさしい商品をつくりリサイクルシステムを整えても、痛んでいる地球環境は改善できないだろう。消費を冷やす方策を推奨するのは経済への反逆のような気がするのだが、その分なにか別なことに投資すればいい。その何かを見つけるのが難しいからこうなっているのではあろうが、パラダイムの転換がぜひとも必要なようである。(22・2・16)

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