山頂は遙か霞の彼方に隠れ、どのような姿なのか、どのような高さなのかも分からない。おそらく、一生かけてもそこには到達できないだろう。それでもいい。少しでも高みを目指したい。これまで見えなかった風景が見える場所まで到達したい▼しかし、道はいくつにも枝分かれしている。どの道を進んだら良いのか誰も教えてくれない。だからカンに頼って選ぶしかない。そして登り始める。ちらちらと見え隠れする麓の景色は少しずつ変わっていく。ところが、いつの間にか樹海のなかで途方に暮れる。ようやく見つけた新たな道も行き止まりとなり、とぼとぼと引き返して来る。そんなことを何度繰り返しただろう▼雪に悩まされる今冬の日本。連休明けに都心も積雪するとの予報が出たので、山登りでも使えるという防水の靴を買った。結果は積もらずで、履かずに済んだ。雨の日に、ゴルフ練習場にでも履いていこう▼今度こそ分かった。何度そう思ったことか。手や足がどう、体幹がどう。肘や手首や背骨の角度がどう、回転の方向がどう。スマホのレッスン動画を見まくって、手当たり次第試してみたがどれも結果に結びつかない。しかし、今度こそ本当に分かったのだ。答えは体やスイングの形より、当たる瞬間の当て方にある。が、しかし、その方法が分からない。(22・2・15)

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